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英会話業界が触れたがらない真実/第9回/発音できない音は聞き取れない

第9回

発音できない音は聞き取れない?

発音できない音は聞き取れない

英会話業界ではこういうフレーズをよく聞くようになりました。
今回はこれについて考えてみたいと思います。

実によくできたキャッチフレーズで一見説得力があるように聞こえるかもしれません。
でもこれは本当でしょうか?

移民大国のアメリカにはアジア系、ヒスパニック系など英語を全く話せない人が多くいます。
30年、40年以上住んでいても英語を話しません。これは日本人の感覚からすると驚きの事実かと思います。

海外に住めば英語が話せるようになるという誤解から英語圏で生活をしている人は当然英語が話せるものだと思うのが普通かもしれません。
実際には、中華圏、ヒスパニックなどはタウンを形成するほどそのコミュニティが大きいため、同一人種の内需だけで生活が成り立ってしまいます。
その人種しか働いていないお店やサービスがたくさんあるため、そこで働いている分には英語を話さなくても成り立ってしまうんです。

しかしこのような人々も当然生活においては英語を話す人と接することは避けられませんのでYes,Noくらいの意思表示はできます。逆に言えば、Yes,Noさえ言えればなんとかなってしまうのです。

ここで重要なのが、Yes,Noを言うためには相手の言うことが理解できていないといけません。
つまり、”Yes,Noしか言えないけど相手の言っていることがわかる=聞くことはできている” ということになります。

発音できない音は聞き取れないというロジックからするとこの事実は完全に矛盾することになります。


赤ちゃんのケースについても考えてみましょう。
産まれたばかりの赤ちゃんは話すことができません。最初は聞くこともできないかと思います。

では、話しはじめるのと、両親が言っていることがわかるようになるのはどちらが先でしょうか?
話しはじめる前には、”まだ話せてないけど両親の言っていることがわかる” という期間があります。
つまり、話せなくても言っていることがわかる=聞けているのです。


これらの事実から、”発音できない音は聞き取れない” というのはどなたかが言い始めたポリシーではあるかと思いますが、根拠のないビジネスキャッチフレーズだということがおわかりいただけるかと思います。


英会話の習得は目に見えないため耳障りの良いキャッチフレーズや宣伝が心に響いてしまうことがあるかと思いますが、見方を変えるとビジネスのための罠ととることもできます。

余計なものに時間とお金を使ってしまうことのないように十分な注意が必要です。

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